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公立大学政策とその将来像(チャプター6)

講師:中田 晃(一般社団法人公立大学協会)
実施日:2021.09.04 全78分 視聴数:320回

講義の概要

公立大学は平成期に39大学から93大学にまで増加しました。また2004年度からは公立大学法人制度も施行されています。このように平成期に大きな変化を遂げた公立大学ですが、国立・私立大学と比べて、その動向・実態が十分に認知されていないのではないでしょうか。高等教育政策において「地方・地域」は焦点の一つです。知と人材の集積拠点として地域貢献に努めたきた公立大学の政策動向を明らかにするとともに、今後の可能性について、国立大学や私立大学との制度的環境の異同にも考慮しながら検討を行います。

チャプター6:公立大学の政策の将来像

Chapter6では、公立大学政策の今後について、「可能性」という視点から検討しています。
地方自治の判断は常に前向きとは限りません。公立大学は非教育政府である設置自治体にその生殺与奪が握られており、そうした危険極まりない前提があるからこそ、そこには優れた政策起業家の役割が求められます。政策起業家は、いつ開くかわからない「政治の窓」の出現を予見しながら、危機を回復メカニズムへと変えるための「アイデア、専門知識、提案」を磨き、未来を変えていく準備を行い、そして実際に未来を変えていくのです。
コロナ禍は、人々の思考や行動を大きく変化させ、現実を規定する「制度」を揺さぶっています。国と地方の関係にさらなる構造変化をもたらす可能性もあります。
メカニズムへの理解は、行動選択を変え、現実を変えていく力となります。今回紹介した「政策の窓モデル」で描くメカニズムは、地域と公立大学の未来を変えていく企図であり、「可能性としての公立大学政策」を示してくれるものです。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成