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2E教育の理念で発達障害のある学生の才能を活かす(チャプター5)

講師:松村 暢隆(関西大学名誉教授)
実施日:2022.12.17 全70分 視聴数:232回

講義の概要

文科省の「特異な才能のある児童生徒の指導・支援」に関する有識者会議の「審議のまとめ」が提出され、学校内外で実証研究等の取組が開始されます。才能と発達障害等を併せもつ「2E(トゥーイー)」(twice-exceptional)の子どもへの対応も、検証課題とされています。高等教育でも、発達障害のある学生への支援が進んできましたが、「2E教育」の観点から、合理的配慮の修学支援を超えた、学習・生活・就労等の総合的支援の可能性を探ることも有意義でしょう。才能や才能教育・2E教育の概念や実践の背景を押さえた上で、発達障害のある学生を2Eと捉え直し、2Eの学生が個別最適な学びの場で才能を発揮できる支援の在り方を考えます。

チャプター5:5.才能のある子の指導・支援の場と方法②

チャプター5では、アメリカで1980年代から取り組まれている2E教育について紹介、日本で2E教育を実施するために必要な施策は何かを検討しています。
才能と障碍を併せもつ2Eの子どもには、才能と障碍を同時に考慮した対応が必要です。アメリカでは1980年代から2E教育が行われてきました。2E児を対象とする私立学校もあり、発達障害の生徒を対象とする私立学校では、大学進学の支援により、2Eの高校生のほとんどが大学に進学しています。通常学級・通級指導等での個別最適・協同的な学びの中で、子どもが主体的に学習内容・方法を選ぶ広義の2E教育は、日本でも可能だと考えます。大学など学校外の学びの場の活用や、学校外の機関の連携による学習面・生活面の指導・支援が期待されます。

カテゴリ: 学生支援力形成