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公立大学政策とその将来像(チャプター5)
講師:中田 晃(一般社団法人公立大学協会)
実施日:2021.09.04 全78分 視聴数:351回
講義の概要
公立大学は平成期に39大学から93大学にまで増加しました。また2004年度からは公立大学法人制度も施行されています。このように平成期に大きな変化を遂げた公立大学ですが、国立・私立大学と比べて、その動向・実態が十分に認知されていないのではないでしょうか。高等教育政策において「地方・地域」は焦点の一つです。知と人材の集積拠点として地域貢献に努めたきた公立大学の政策動向を明らかにするとともに、今後の可能性について、国立大学や私立大学との制度的環境の異同にも考慮しながら検討を行います。
チャプター5:平成中期以降の設置政策の多様化
Chapter5では、自治省の財源措置が終了し、設置政策が多様化していく平成中期以降の公立大学の状況について述べています。
公立大学の集中的設置を支えた自治省の財源措置が終了し、平成中期以降は設置政策が多様化、「短期大学の四年制化」「大学統合」「私立大学の設置者変更」の3つに分化していきます。女子の四大志向により短期大学の存在意義が問われたことを契機に、短期大学の四年制化が模索され、短大の実績と今後の可能性が設置自治体から評価されて、ようやく四年制化の決断はもたらされました。私立大学の設置者変更については、平成21年度以降、10校を数える私立大学が公立大学となりました。ここで問われたのは、大学の存続が地域に確実に必要なのかどうか。公立大学の設置をあえて引き受けることが「地方自治の判断」として行われた場合にのみ、設置者変更政策は実施されました。
カテゴリ: 高等教育リテラシー形成