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発達障害学生の学びとキャリア 「入口」「真ん中」「出口」の支援(チャプター4)
講師:田澤 実(法政大学)
実施日:2018.11.29 全80分 視聴数:1402回
講義の概要
障害者差別解消法の施行に伴い、障害を有する学生への合理的配慮の提供が義務化されました。本セミナーでは、発達障害学生の支援について、入学してくる段階=「入口」、大学生活を送る段階=「真ん中」、卒業後の進路選択をする段階=「出口」と位置づけ、それぞれの段階における現状や背景を概観し、その支援の流れを扱います。また、大学を離れた後の就労支援として、地域若者サポートステーションなど若者支援の例も扱います。全体を通じて、就労以前の課題を整理しつつ、就労に到達するまでの体験を丁寧に継続する支援のあり方、および、その伴走者のあり方について考えていきます。
チャプター4:入口(入学段階)の支援②
チャプター4では、さまざまなデータをもとに、障害学生の現状を紹介しています。
2011年と2017年の障害学生数を見ると、視覚、聴覚・言語、肢体といった身体障害の推移はあまり変わらないものの、病弱・虚弱、重複、発達障害や精神障害など、その他の部分が大きく増加しています。この背景には、2015年から障害の区分に精神障害が設けられたこと、「病弱・虚弱」の下位区分に「内部障害等」と「他の慢性疾患」が設けられたことがあります。
日本ではLDやADHDのある人が大学進学しにくい、大学等に進学することを選ばないという可能性もあります。あるいは発達障害であることに本人も周囲も気付きにくく、未診断で在学している可能性もあります。
センター試験のデータを見ると、時間延長や別室受験等の配慮を求める発達障害の受験者数が、2013年から2018年ではわずかに増加しています。
カテゴリ: 学生支援力形成