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国立大学のガバナンスとリーダーシップ(チャプター4)
講師:吉武博通(筑波大学)
実施日:2016.01.10 全79分 視聴数:2080回
講義の概要
社会環境が大きく変化するなか,大学には教育・研究・国際貢献の各分野で社会的ニーズへの感応性がますます必要とされるようになっています。とりわけ国立大学法人には,「国立大学経営力戦略」(平成27年6月)が提示されるなど,第3期中期目標期間において経営・教学の両面で各大学の強みを発揮することが強く要請されています。法人化から12年を経た国立大学には,今後いかなるガバナンスとリーダーシップが必要とされるのでしょうか。本セミナーでは,筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授(前筑波大学大学研究センター長)の吉武博通先生を講師にお迎えし,国立大学の戦略的経営に必要なガバナンスやリーダーシップのあり方についてご講演いただきました。
チャプター4:法人化から現在まで
チャプター4では、国立大学の法人化以降、現在至るまでの変化について検討しています。
国立大学が法人化されたたことで、産官学連携や社会・地域貢献、国際交流など改善された部分があります。一方で、法人化により形式的には大幅に変わったものの、政策への対応や計画評価、運営費交付金の縮減、退職手当など実質的に自律性が高まったかは検証が必要であり、非公務員化はしたものの、まだほとんどの大学が人事院勧告に従っているなど、改革に至っていない部分も多くあります。
日本の優れた民間企業は、トップが正しい方向を示すことで社員から具体策が上がってくるボトムアップが強みです。トップ、ミドル、現場それぞれにリーダーシップを発揮できる人材がいて、それらを育てる組織文化が根付いています。大学組織においても、トップ=学長、ミドル、現場の3層を同時に改革していかなければならないと考えます。
カテゴリ: マネジメント力形成