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大学組織を理解する(チャプター3)

講師:中島 英博(立命館大学)
実施日:2022.09.10 全63分 視聴数:390回

講義の概要

学内に意図したほど成果が上がらない部署があった場合、その部署を改組したりメンバーを入れ替えたりすれば、成果が上がるようになるでしょうか?こう問うと、否定する答えが聞かれますが、現実には多くの大学でそうした改組が行われています。大学組織を複数の視点から理解し、どのようにすれば成果が上がる組織をつくれるのかを考えます。

チャプター3:視点1 構造アプローチの⻑所と限界(2)

チャプター3では、「構造」という視点から組織を捉えることの問題点を検討し、その際注意すべき点は何かを論じています。
客観的には有機的で分権化された組織のように見えても、中で実際に働いている人は機械的で集権化された組織と見ている可能性があります。これが、イナクトされた構造(メンバーが認識した構造)の問題です。イナクトされた構造には、同じ部署で働く人たちの間で共通のメンタルモデルが構築され、やがて新たな調整や統合のパターンを生み、観察されない構造をつくり出すという特徴があります。構造に注目して組織を理解することは重要ですが、中で働く教職員の立場から見なければ理解できないものもたくさんあります。組織内で働く人間には、目に見えたもので組織を理解しようとする傾向、構造主義に陥りやすい傾向があるという点にも注意が必要です。

カテゴリ: マネジメント力形成