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公立大学政策とその将来像(チャプター3)

講師:中田 晃(一般社団法人公立大学協会)
実施日:2021.09.04 全78分 視聴数:424回

講義の概要

公立大学は平成期に39大学から93大学にまで増加しました。また2004年度からは公立大学法人制度も施行されています。このように平成期に大きな変化を遂げた公立大学ですが、国立・私立大学と比べて、その動向・実態が十分に認知されていないのではないでしょうか。高等教育政策において「地方・地域」は焦点の一つです。知と人材の集積拠点として地域貢献に努めたきた公立大学の政策動向を明らかにするとともに、今後の可能性について、国立大学や私立大学との制度的環境の異同にも考慮しながら検討を行います。

チャプター3:平成前期における公立大学の集中的設置(1)

Chapter3では、平成前期に集中的に設置された公立大学の具体事例を紹介、背景にある政策環境の変化について検討しています。
「地域にふさわしい大学が必要」と考える市長の信念と粘り強い動きが、さまざまな制約を克服し、事務組合立の釧路公立大学は誕生、兵庫県立看護大学の場合も、「大学教育による看護職養成が必要」という一人の保健婦の信念が設立へと道を開きました。これらの事例が「原則の確立」をもたらし、多くの公立大学の設置に波及しました。政策波及は、多くの自治体の「行動選択」の積み重ねを生み、「制度」化されました。この一連の動態は、自治省の起債制度がもたらす資源を活用しながら進められました。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成