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学生理解と学生発達(チャプター2)
講師:岡田 有司(東北大学)
実施日:2017.09.23 全84分 視聴数:2083回
講義の概要
学生は,正課・正課外を含む大学生活を通じて様々な側面で発達していきます。海外では大学生の発達に関する諸理論が存在し,実証的な研究も蓄積されています。他方,国内には大学生活を通じた発達という視点での研究は少なく,近年実施されるようになった学生調査を中心に現在研究が進められている状況にあります。そこで,本セミナーではまず,こうした学生調査の知見も踏まえながら学生がどのように発達していくのかについて理解を深めます。
また,学習者中心の大学教育の重要性が指摘され,国内でもかかる視点からの改革が進められようとしています。しかし,現状の大学教育には必ずしも学生側の発達的ニーズが十分に反映されていない面があります。本セミナーでは,学生の発達的ニーズという視点から,大学教育における課題について考えていきます。
チャプター2:学習成果への注目
チャプター2では、近年注目が高まっている「学習成果」について述べています。
大学教育の学習者中心主義への転換、多額の資金投入に見合った教育効果があげられているかという疑問、さらに経済界・産業界からのニーズなどもあって、学習成果に対し注目が高まっています。
学習成果は、広義には「学習結果、学習者が知るようになったことまたはできるようになったこと」と定義されていますが、高等教育はさまざまな社会的要請や社会的文脈の中に存在していることから、単一の学習成果内容を具体的に示すことは難しい面があります。
学習成果には、①汎用的能力に関わりが深い中核的学習成果、②専門に特化した学習成果、③職業と関連性が高い一般的な学習成果、④大学が独自に設定する学習成果、の4タイプがあり、その測定方法は「直接評価」と「間接評価」に大別され、さまざまな測定での評価が可能です。
カテゴリ: 学生支援力形成