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公立大学政策とその将来像(チャプター2)
講師:中田 晃(一般社団法人公立大学協会)
実施日:2021.09.04 全78分 視聴数:481回
講義の概要
公立大学は平成期に39大学から93大学にまで増加しました。また2004年度からは公立大学法人制度も施行されています。このように平成期に大きな変化を遂げた公立大学ですが、国立・私立大学と比べて、その動向・実態が十分に認知されていないのではないでしょうか。高等教育政策において「地方・地域」は焦点の一つです。知と人材の集積拠点として地域貢献に努めたきた公立大学の政策動向を明らかにするとともに、今後の可能性について、国立大学や私立大学との制度的環境の異同にも考慮しながら検討を行います。
チャプター2:公立大学政策をどのように分析するか(2)
Chapter2では、平成期に公立大学が急増した理由を検討する際の分析課題や分析方法について述べています。
戦後間もなく公立医学(女子)専門学校が公立大学へ昇格して以降、自治省の抑制政策により、公立大学の設置は停滞します。平成期に入り設置抑制政策が転換されたのはなぜか。それが分析課題となります。
分析方法としては、資料やインタビューで得られた公立大学の設置過程の中に政策要因を特定、要因間に相互作用を見出し、組織的な側面と人間的な側面の2つの側面に着目しつつ、メカニズムとして記述します。
記述の方法として、政策過程を「問題の流れ」「政策の流れ」「政治の流れ」の3つの流れでとらえる、キングダンの「政策の窓モデル」を用います。政策過程分析の機能だけでなく、複雑な政策過程について考えさせる力、政策実現を推し進める力を与えてくれます。
カテゴリ: 高等教育リテラシー形成